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■2003.4.30
暦通りの出社なので、都心に向かう。日中、風と雨が激しかったが、帰る頃には静かになっていた。新しいプロジェクトのプランニングをしていたら、WSJの記事が目に留まった。イラク戦争の話はすっかり、消えている。日本は飛び石連休でぼんやりしているが、世界は動いているということか。帰り道、品川のポンパドールで男爵を調達。空いている電車で戻ってきた。ようやく、フリッツ・ラングを読み終える。明日は国立競技場でアテネ予選を観戦。
■2003.4.29
休みだというのにいつもの時間に目が覚めてしまった。快晴、風もあって気持ちがよい。中音響でZEPを聴きながら家事をする。図書館に行って、【日本の歴史19 文明としての江戸システム 鬼頭 宏】、【イタリア史 V F. グイッチァルディーニ】、【建築MAP東京 TOTO出版】、【江戸切絵図と江戸名所絵 白石つとむ編】を借りてくる。 江戸と東京の研究をすると歌舞伎の地名や江戸の市中の大きさが分かっていい。江戸というのは、人が一日で歩ける範囲が生活圏内なのだ。プレミアムクラッカーにチーズというのがわが家のマイブームになっている。チーズもワインと同じで、数ある中から自分のお気に入りを見つける楽しさがある。週の中に休日があるのも、贅沢な気がしていい。どこにも出かけず、本を読み、午睡をする。夕方、そごうに食材を買いに出かける。カレイが手に入ったので煮付けにした。
■2003.4.28
連休の合間に会社に行くと、人が少なく静かだ。まるで休日出勤しているみたい。人の休んでいるとき働くというのが基本だ。麻布十番のコースは乗換えが楽なので、暑くなる季節にはぴったりだと思った。日焼けしたくないので傘を差して歩いている。午後に会議がひとつ。課題をもらって戻ってくる。適当に忙しい方が能率があがるのはわたしだけだろうか。通 勤のお供に歌舞伎読本を読んでいる。知っている演目はいっそう理解が深まり、題名しか知らないものはさっと飛ばして読んでいる。これからどのくらいの新作が見られるのだろうか。六本木ヒルズがオープンしたが、三日間で95万人も出かけたと聞いて驚く。会社から歩いていける距離なので、騒ぎが収まったら出かけてみよう。
■2003.4.27
朝、高倉に向かう。連休だというのに高速道路は空いていた。新鮮な野菜と卵、魚を求めて帰ってくる。のどかな田園風景を眺めながら、海辺の町に住みたいと思う。筍ご飯にビーフメンチを食す。春キャベツは甘くていい匂いがする。ゆっくりしているとすぐに夕方になってしまう。午睡を取り、家の中の掃除をして、明るい内にお風呂に入る。珍しく金柑が手に入ったので甘露煮にした。豆乳にコンソメの素を入れて野菜シチューにする。これって肌にとても優しいらしい。夜、ココアーケーキを焼く。
■2003.4.26
友だちを誘って、銀座までIHの料理講習に出かけた。出かけるときは小雨が降っていたのに、終わって外に出たら初夏の明るい日射しだった。IHはなかなかすばらしい。これを採用するときは、いままでの料理法を改めなければいけないだろう。帰りにウエッジウッドやR.ジノリのアウトレットを見つけて立ち寄る。銀座はいつも新しい発見がある。いわて銀河プラザでショルダーベーコンを、キムラヤでバゲットを買って戻ってくる。頼んであったチーズとワインのセットが届いていた。絶妙のタイミングである。夜、レモン味のバターケーキを焼く。
■2003.4.25
仕事相手はみな暦通りの出社なので、来週のミーティングの予定を入れたり、研修の計画を立てる。いただいた原稿を全部並べて、問題になりそうな点を洗い出す。昔だったら、一つ一つで迷ってしまったが、いまは総合的に判断して戦略を決める。大まかなやり方さえ押さえておけば、後は応用が効く。麻布十番から歩くようにして、町並みウォッチングを楽しむ。夕方、品川の京急で食材を買って電車に飛び乗った。七時前に家に着き、ゆっくりと食事を取る。金曜の夜はゆっくりと時間が経って、いつまでも終わることのないパーティのように弾んでいる。
■2003.4.24
新しい仕事が始まった。先週は形もなかったのに嬉しい。最後は人と人との繋がりがすべてだ。情報は出さないと流れないし、持っているとすぐに古くなってしまう。夜、久しぶりにヤマハホールで試写 会。こういうラブロマンスを見るとほっとする。ニューヨークが舞台なので見なれた景色もあり、懐かしかった。可笑しかったのは、隣のガスホールでの試写 会の方が紛れ込んでいたこと。中国の話だったのに違うわね、ここはガスホールじゃないわ。と話していた。銀座から三越前に出てJRで帰ってくる。
■2003.4.23
午前中に仕事を済ませ、午後、用賀までセミナで出かける。新しい技術を売るのに、担当者が少し古いかなと思った。半蔵門線に乗ったので帰り道、表参道で下車。前々から気になっていた糖朝 に出かけてみる。少し待つと案内された。中はとてもオシャレだが、味はごく普通。出されたお茶も温いし、二番だしだ。シンガポールで食べた普通 のマンゴープリンの方がずっと美味だった。世界で中華を食しているから、ある程度の書格はわかるのだ。味より雰囲気かなと思う。夜、東麻布で会合に出る。麻布十番は毎日通 っているので、馴染みの駅になってしまった。たくさん勉強して帰ってくる。
■2003.4.22
新学期が始まって、混雑の波に洗われるようになった。新日本橋で降りて、三越前から銀座線、溜池山王で南北線と乗り継いで麻布十番で下車。韓国大使館の脇の坂道を登り、仙台坂から四の橋まで下る。いつもより5分も早く着いたのは驚く。この道も日陰が多くて涼しそうだ。午前中に打ち合わせがひとつ、午後メイルを書いて仙台チームとやりとりする。帰りは京葉線で帰ってきた。千葉みなとの辺りで夕陽が雲に掛かって茜色と群青色の帯になっている。
■2003.4.21
月曜日の朝、冷たい霧雨が降っている。広尾から会社までの道筋でたくさんのドラマに出会う。毎朝、おばあさんと通 学する小学生、公園で迷子になる親子連れ、ステンレスのマグカップを持ったまま出勤する米国人などなど。いつも通 る小学校の通学路にははなみづきが白い花を咲かせていて、遠くからでもゆらゆらしていて目立つ。この辺りの住人は花の手入れを熱心にしているので楽しい。連休が近づいているので、締切を抱えた仕事を少しづつ放出して、その分楽になるのか忙しいのかよく分からない。サム・フランシスが縁で十年ぶりに知人に連絡した。向こうも同じ思いだったらしく、電話の先で絶句していた。昔、感性の似た人といい仕事をさせていただいた思いが、今も鮮明に残っている。。新しい出会いの予感。非日常への誘い。気をつけないと、いきなり落ち込むが、なんとか平常心で接しられるだろう。午後のコーヒーを楽しみにレポートをまとめる。帰りの電車ではぐっすりと眠ってしまった。読んでいる本がよい薬なのかもしれない。夜、バターケーキを焼く。
■2003.4.20
小雨の中、館山に出かけた。鴨川の海が見たくて、久しぶりに清和県民の森経由で向かう。ごつごつした岩が無ければ見落としてしまいそうな灰色の海だ。車の窓を少し開けると磯の香りが漂ってきて、海辺で過ごした何年間かの懐かしい思い出が甦える。館山では、もう田植えが始まっていた。新鮮な野菜と花を入手し、筍をたくさんいただいて帰ってくる。高速道路ができたおかげで日帰りの旅でも楽しめるが、海の近くにウサギ小屋がほしいと切に思った。夜、いただいた蕗を茹で、レンコンを煮て常備食を作る。
■2003.4.19
久しぶりの完全オフの日。まず図書館に出かけ、【近世菓子製法書集成2 平凡社】、【山川均全集1 勁草書房】、【宮本百合子全集 第22巻 新日本出版】、【日蘭交流史 その人・物・情報 片桐一男】、【歌舞伎名作鑑賞1 丸本歌舞伎 演劇出版社】、【フリッツ・ラングまたはベルリン 明石 政紀】を借りてくる。風が強い。干したシーツが風を含んで海を渡る船の帆のようだ。夕方から雨が降り出した。家の中をきれいにして、フィジカルグラフティを何度も繰り返し聴く。
■2003.4.18
朝から集中して仕事をした。午後、課題を完了させ、銀座に向かう。新橋行きのバスに乗り、七丁目から四丁目まであちこち眺めながら歩くのがMY銀ブラ。大人の着飾った人たちが大勢歩いていた。老舗がいくつか消えているが、盛り場としては上質な街である。いわて銀河プラザで食材を求め、歌舞伎座に向かう。三階席で見る歌舞伎も楽しい。掛け声が身近に感じられて江戸情緒がある。今月の出し物のひとつに荒筋を知っているものがあった。文明開化後の日本の風俗を取り入れた「散切物」と呼ばれる作品群のひとつ。河竹黙阿弥が1879(明治12)年に、当時の世の中を反映させて書いたもので、原作はイギリスのリットン卿の『マネー』という戯曲。27年ぶりの公演なのに初手から筋が分かっていて、不思議だったが台本を読んだことに気がついた。歌舞伎台本も図書館の新刊コーナーにあるのだ。翻訳物だから、クララがおくらさんになる。百年以上も前の話なのに、新鮮なのは真実を言っているせいだろうか。帰りは東銀座から三越前、JRを使う。途中の駅で、乗客 トラブルのため4分遅れて発車しますというアナウンスがあった。
■2003.4.17
四月になって、電車がいつも混んでいる。この時期、都心に人口が集中しているようだ。人のいない小径を歩くのを楽しみにしているに、隣に中学生が並んでいるのはつまらない。日射しが強いので日傘を差すことにした。今日は仕事が捗った。始まるまではいろいろと迷うのだが、始まればあっけないほど早く完了する。気持ちの問題なのかもしれない。締切があれば、それに合わせて解決方法を見つける。帰り道、品川に出て京急で買い物をする。明日は歌舞伎に行くので、料理をたくさんした。
■2003.4.16
朝早くは、弱い雨が降っていたのに、日中は夏のような暖かさだ。広尾で毎日、定点観測をしている。アメリカンスクールには二つのタイプがあって、黄色に派手にアメリカンスクールと書いたバスと、雲仙などと行き先が書かれていて、窓には黒いシートが貼ってあるバス、そして、フランス大使館と小さく書かれたバスが行き交う。見送りに来る母親たちはいつまでも立ち話をしている。日本も安全な地ではなさそうだ。連休中のお楽しみを考えながら仕事をしていると捗る。現代美術館に行くことにした。懐かしいサム・フランシスの展覧会がある。ここ数週間、決めかねていた事項も形になってきて嬉しい。日々の努力は大切である。夕方、メゾンカイザーでクロワッサンを入手し、渋谷の知人宅を訪問する。帰ってきて、ゆっくりしていたら十時過ぎていた。
■2003.4.15
朝から小雨が降っている。毎日日替わりで天気が変わって、めまぐるしい。大庭みな子の浦安うた日記を読んでいて、夫に甘える童女のような姿が浮かんでくる。この夫妻、古稀を過ぎているのだ。海外で暮らしたとき、大庭みな子の小説を持参してよく読んだ。この人の感性は自分と似ている。春のはずなのに寒さを感じるとき、ふと昔の記憶が甦る。国分寺の駅から家までの道のり、多摩湖線の踏切、当時から古びていた文具店。あの町もすっかり変わってしまった。人はだれも故郷を持っているが、第二の故郷もあるのだ。わたしの場合、キングスロードからチェルシーの辺り。スローンスクエアでバスが大きくUターンして目が覚める。あの町にも長いこと行っていない。戦争や伝染病で隔離されたようになっているが、旅は憧れ、人生をやり直すことに似ている。
■2003.4.14
月曜日の朝、会議がひとつあって、午後はレポートを作り、春なのかとても眠い。夕方、いつもより早く帰ってきて、昨日の衣類をクリーニング屋に届ける。帰り道、八重桜の蜜を吸っている番のメジロを見た。逆さになって花にぶら下がっている姿が愛らしい。うぐいす色に目の回りが白くて、すぐにメジロだと分かった。都会の真ん中でもバードウォッチングが楽しめるのだ。夜、君津で求めた筍ご飯を炊いた。春満喫である。
■2003.4.13
君津、高倉に野菜の買い出しに出かけ、新鮮な野菜をどっさりと調達してくる。昼ご飯に浅蜊汁を作ったが、春の香りがする。午後、ようやく春物の衣類を出す。ZEPを聴きながら、半日かかっても終わらない。途中で気分転換に歩いて投票所まで出かける。陰干しした厚手の羽毛布団もしまい、茶箱から出した衣類を外に干してなんとか完了させる。引出しを開けるとすっかり春になった気がする。面 倒臭いが、四季がはっきりしているのはいいことだ。六月の衣替えの季節まで、なんとか暮らしていけるだろう。夜、洋風きんぴらごぼう、虎豆の甘煮、ヒジキと大豆の煮物、ブリ大根、蕗の甘露煮など常備食を作る。昨日、たっぷりと休んだので、働くのが楽しい。
■2003.4.12
渋谷経由で荻窪に向かう。小雨が降り出していた。お昼に祭り寿司をいただき、西荻窪の骨董品通 りの中程にある井荻会館で骨董市が開かれていたので、みんなで出掛けた。昭和三十年頃の二階建ての木造の一軒家に40店が出店していて、陶器、簪、指輪、人形、古布などこじんまりしていて楽しい。値段はどうして付けたのだろうかとあちこちのぞいて、近くの骨董品店巡りをしながら帰ってきた。荻窪になんども行っているが、この辺りは初めてだ。小さな旅をしているようで楽しかった。車で出かけたので、夕方、虹の橋経由で帰ってくる。途中、橋の上で反対車線でニ台の事故車が停まっていた。景色がいいからよそ見運転でもしたのだろうか。この虹の橋、できた頃は週末に警官が出て、停止禁止の指示をしていた。千葉に着いて、そごうで買い物をする。充実した一日だった。
■2003.4.11
朝、探し物をしていたら、請求書がニ枚出てきて慌てて古川橋まで振り込みに行く。帰り道、偶然入った小路にすばらしいしだれ桜を発見。境内でツツジを植えている植木屋さんに入ってもいいかと尋ねると、どうぞどうぞといわれて、間近で眺める。少し濃いめのピンクで満開で今が見ごろだ。来週まで咲いていてほしいと思った。港区は坂道が多いが、リンク集があるのだ。有楽町で頼まれた買い物をする。荷物をもって、東京から快速府中本町に乗り、西船橋乗換え、船橋から快速千葉行きに乗って帰ってきた。なぜか空いている電車ばかりだった。
■2003.4.10
少し肌寒いが、ウールのスカーフを肩にかけて出勤する。桜はだいぶ散ってしまったが、それでも残っているところは美しい。静かな一日を仕事に打ち込む。ここ数日間悩んでいたことがなんとか解決する。やはり物事は基本に立ち戻らないといけない。月曜日の会議に出席するため資料を作る。もうひとつ難問が残っているのだがそれも時が解決してくれるだろう。現実から逃げてばかりはいられないので、夕方、有楽町西武に出かけた。美白美容液のサンプルを貰って帰ってくる。横須賀線の車両故障があった関係で、なぜかいつもの電車に乗れて、ずっと坐ってきた。ほんの少しのことが悲しくさせ、ほんの少しのことで元気になる。明日は週末、木曜日の夜はなかなか眠れない。
■2003.4.9
朝、短い旅がしたくなって馬喰町で降り、都営新宿線で森下、大江戸線に乗り換えて麻布十番へ向かう。そこから韓国大使館の脇の坂を上り、仙台坂から四の橋まで一気に駆け降りる。この町は坂が多い。途中でたくさんの小学生に出会ったが、いつもの公園に向かう坂道で合流する。東京の町は奥が深い。普通 は決まった道しか歩いていないから、一本大通りを避けるだけで、昔ながらの町並みが広がっていたりする。午後に会議がひとつ、また新しい課題を貰ってしまった。帰りも新橋経由で帰ってくる。日常生活をしながら、いつも日常から逃れようとしている。完全な休息は眠りの中にしかないのに、仕事の合間に気分転換が必要なのだ。
■2003.4.8
有栖川公園の池には桜の花が散って美しい。今年はどこに行っても桜に出会う。何年か前、桜の花を見たくてあちこち歩き回ったことがあったが、そのときには身近な花に気づかなかったのだろうか。四月になるといつもの通 勤コースが混雑してきたので、新しい道を開拓しようと思っている。毎日違うコースを通 うのもリスクマネージメントになる。旅への憧れは日常から非日常への空間の移動だけではない。
■2003.4.7
久しぶりの混雑した月曜の朝、あちこちで学生の姿を見かける。朝晩はまだひんやりとしているが、日射しが暖かい。仕事を始める前の環境がいくつか問題があって、ITのヘルプディスクに応援を頼む。社内で抱える困難で思いのほか時間を取られているような気がする。たくさん休んで考える時間もあって、これからのことや本当に自分がやりたいことをしているのだろうかと自問する。ただ生きればいいのではない。勉強はずっとしたいと思う。学生とは違って宿題はないから、自分でテーマを見つけて取り組まないと始まらない。いつものラジオ・フランス語会話が時間変更になっていてちょっと哀しい。なにが自分の強みなのだろうか。夕方、祖師谷まで出かけた。駅前がすっかり新しくなって驚く。
■2003.4.6
目が醒めたら、眩しいくらいの快晴。風はあるが暖かい。木更津、君津と野菜と卵、花などを買いに出かける。地元ではめったに買い物をしなくて、わざわざ品川から食材を運んだり、車で買い出しに出かけたりしている。それが楽しいし、実際、美味しい野菜を食べることは元気の素なので止められない。帰り道、平和公園に墓参に立ち寄る。ここは見事な桜並木があって、昼近くなので大勢の家族連れが桜の下、宴の真っ最中だった。まだまだ蕾みもあって、来週も楽しめそうだ。ロンドンの春というのは色とりどりのチューリップや薔薇の花だったような気がする。八重桜は六月まで咲いていた。気候が寒すぎるから、花が散らないのかもしれない。晴れているだけで気分がよく、家の中の片づけをする。昨日買ったミル貝を熱湯で湯がき、皮を取り、刻んでサラダに混ぜる。海の香りがして春の味だ。ZEPを聴いて過ごす。
■2003.4.5
雨が降っているので、なにもしない一日に決めた。図書館に行き、【ドリームデザイナー 川崎和男】、【日韓共鳴ニ千年史 名越 二荒之助】、【浦安うた日記 大庭 みな子】、【女たちの荷風 松本 哉】、【投資信託ビジネスのすべて リー・グレミリオン】を借りてくる。11世紀の後半に菅原孝標女が京でようやく手にした源氏物語の全集を見て、后のの位 にも等しいと感動したが、新刊書をたくさん棚に積んで週末を過ごす気分は最高。音楽がないと寂しいのでクラシックサイトでインターネットラジオを聴いている。夕方、そごうに食材の買い出しに出かけた。気温摂氏4度というのは、四月の陽気だろうか。
■2003.4.4
歌舞伎の本を読んでいたら、駅をひとつ通過して恵比寿だった。毎朝、インターナショナルスクールに通 う親子連れと出会うが、今日は仮装パーティでもあるのか、シンデレラや悪魔やミュージカルスターのような服装で歩く子どもをたくさん見かけた。桜があちこちで満開なので、うっとりとしながら桜の下を歩く。日本人だと実感するひとときだ。お昼のランチミーティングで最新の情報交換し、働く女性は強いと思う。イラクの戦況をインターネットであちこち確認し、一刻も早い停戦を祈念する。eeplusで歌舞伎の三階席が取れるのを知り、さっそく申込んだ。最近、歌舞伎にはまっているが、古典をみて今日を知るというのが大切なような気がする。帰り道、ナショナルマーケットでベーグルパンとチーズを各種購入、週末に備える。
■2003.4.3
休み明けの木曜日はなんだか週の始めのような気がする。朝の快速電車に乗っていたら、錦糸町でアナウンスがあって、架線事故のため横須賀線は運転を見合わせていますという。大部分の人が降りて、わたしもできたばかりの半蔵門線に乗り、大手町で丸の内線、霞ヶ関で日比谷線と広尾まで乗り継ぎ、いつもより10分遅れて会社に入る。錦糸町から乗る半蔵門線はがらがらで快適だ。乗換駅の選択がたくさんあるのも嬉しい。午前中に打ち合わせがひとつ、仕事に専念したので気持ちがよい。帰り道、いつもの品川行きのバスの時刻表が変わっているのも、その運交通 路が変更になったのも知らずにいた。四月というのは人事の変化だけではないのだ。京急でいつものように食材とパンを求めて、電車に飛び乗る。夜になると風が出てきてとても寒い。
■2003.4.2
今日はお休み。七時過ぎにゆっくりと起きて、昨日の場面をLDで再度鑑賞する。こちらは古典的な作りで、ブリュンヒルデもただのおばあさんにしか見えない。演出というのは偉大な作業だ。名古屋コーチンの胸肉を圧力釜で煮て、その煮汁で里芋を煮る。コラーゲンたっぷりの食事だ。雨が降っているのでなぜか家族がみな集まっている。午後、読書しながらぼんやりと過ごす。フランクルは自由意志の能力が人間の精神という源泉から涌き出ると考え、精神次元を扱う精神療法をロゴセラピーと名づけた。人間のあり方を三次元の座標軸として考え、一次元は身体、二次元は心、三次元は精神である。一次元の身体と二次元の心とは密接な相互関係を持ち、身体の調子の悪いときは気持ちも沈み、逆に心理状態が不安定なときは、体の抵抗力が弱まり病気にかかりやすくなることも、すでに医学的に証明されている。しかし、一、二次元の心身の快楽を満足させるだけでは、自然界の動物と変わらない。人間は第三の軸によって、初めて心身の平面 を超越できる。人間が人間らしく生きるためには、その状況が自分に求められている意味が何であるかを認識することである。この意味を認識するには三次元の中にあるアンテナが必要なのだ。だから、自分に心地よい、都合のよいこと、利益になることだけを求めていると、このアンテナが働かなくなり、生きていること自体に実存的虚無感を感じ始める。この三次元の精神は自分以外の対象に向かう志向性をもつ。 - フランクルを学ぶ人のためにから引用。自分のことしか考えないと人生は虚しさを覚える。それは仕事だけでも充足できない、もっと深い精神生活が必要になってくる。
■2003.4.1
満開の桜の下を通りながら会社に向かう。午前中に頼まれていたページを完成させ、午後に短いミーティングを持つ。昼休みにはランチルームに大勢集まって、家具を特注する話を聞く。家を購入した人は、お弁当持参でやってきて、その分、家に投資するらしい。わたしも家を建ててから無駄 遣いが減った。夕方、白金高輪から市ヶ谷経由で初台に向かう。新国立劇場は初めてなので、幕間にマエストロというレストランを予約した。オペラシティにも行く通 路が解放されているので、次回はこれを利用しよう。ジークフリートは初めてだが、舞台装置の斬新さ、解釈の新しさで、オペラというよりは現代劇をみているような心理描写 がある。ミーメのずる賢さや、トレンチコート姿のさすらい人が安っぽいモーテルで大蛇を待つシーンなど、どきどきしてしまう。最後にブリュンヒルデと出会う舞台もステンレスの傾いた巨大な寝台である。ここで二人が奏でる愛の歌が緊張した空気を震わせて鳴り響く。緑川まりさんとは三度目の出会いなので、歌のうまさとともに懐かしさがつきまとう。帰り道、馬喰横山、馬喰町から快速に乗り換えて一時間ちょっとで帰って来る。
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